希 望    (作者: 興野 龍介 さん)
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毎日暑いのにうんざりして、ゴロゴロと横になって小窓の外を見ると、塀のところで何か小さい物が蠢いているものがあり、
暫くするとポトーンと落ちてしまった。 何だろうと思って行ってみると土の中から出てきたばかりと思われる蝉の幼虫
(写真―1 15時42分撮影)でした。 可哀想だったので、庭の梅の木に這わせてやり、これはチャンスだと思って、
それから約1時間半を掛けて約20枚の写真を撮りました。
この幼虫が孵化して、全身を細かく震わせながら、必死に力強く殻から抜け出して羽根を伸ばしていくその様(写真―2 
16時37分撮影)は、まさに生命の誕生を思わせる一瞬で感動しました。 そして形が整ったときの透き通るような、純白
で眩しいばかりの美しさ(写真―3 17時13分撮影)に何か神々しさを思わせる物がありました。(アングルの関係で
少々見にくくなりましたが。)明朝は茶褐色の逞しい油蝉となって羽ばたいていくことでしょう。
蝉の一生は約6年の間土の中に眠り、現世に出て、子孫を残し、わずか1週間の命と言われています。
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