<今日は k-unet です> 8月号 No.46 Sent: Sunday, August 14, 2005 9:26 AM
(担当:巻田 文男)

k-unet会員の皆様

クーラーなしには寝付かれない夜が続いていますが、昨晩はヘルシンキの男子マラソンで日本勢が久しぶりに快走し、気分爽快になり寝つきも快調でした。皆様、お変わりなく、お元気でお過ごしでしょうか?
終戦60年目の夏に、あらためて思いを馳せ、数知れぬ多くの戦争犠牲者の霊に深く黙祷!

涼しい話題が望ましいのですが、今回も、関心のある「電気通信業界」の話題を少々。

今春のk-unet総会でKDDIの担当者に「メタルプラス」の解説をお願いし、通信業界のサービス競争をつぶさに把握したつもりでしたが、それはほんの氷山の一角だったようです。
先ず、7月25日に「KDDI、ツーカーを吸収合併」と報道されました。7月29日には「KDDI、パワードコムを合併」と日経トップに書かれ(これには、KDDI、東京電力とも正式決定ではないとしているが)、昨年のソフトバンクによる日本テレコム買収に続く大型再編と騒がれ、サービス合戦がさらに厳しくなると予想されている昨今です。
米国でも昨年来、また大きな再編(7つあったRBOC(地域BELL会社)は4社に、親のAT&Tは終焉し、MCIは再建されたがRBOCの一つと合併予定、云々)が起きているそうです。日本の大規模通信インフラを支える総合通信事業者は、NTT東西+ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大勢力に寡占化されてきていますが、さらなる動きが予感されます。

ところで'One-stop shopping, One-billing'というと、我々の現役時代にも、顧客囲い込みの武器として叫ばれたことを思い出しますが、今度のKDDIのOne-billingは本物の様です。固定電話を直収サービスの「メタルプラス」で、携帯電話を「au」で、インターネットアクセスを自前の「光プラス(あるいはメタルプラスADSL)」でと、全てを提供し課金できる環境となったことによるOne-billingなのです。遂にNTTからの請求書は一切なくKDDI請求書一つになったことに時代の変化を感じます。これは割引も付き大変便利です。KDDI側も経費的にも随分楽になるのでしょう。ぜひ皆様にもお勧めします。さらに、FMC(Fixed and Mobile Convergence:携帯電話端末を家庭やオフィス内では固定通信網に接続して使用し、一方、屋外では移動通信網に接続して使用するサービス)の提供でガッチリと顧客の囲い込みをしようという戦略です。KDDIがこの点ではリードしており、再編との動きで、さらに躍進して欲しいところです。

話し転じて、こんな風にチャレンジングな電気通信業界なのですが、理工系学部で電子・通信工学科の人気が凋落しているとのこと。ナーゼ?「通信事業は行き過ぎた料金競争の結果、技術力よりも「人力」が優先される業界になっていることに、学生は敏感に反応している」からとか。一昔前には閑古鳥の鳴いた機械工学科がモテモテなのは、世界一の企業となった「トヨタ」等の自動車産業が、明確な世界戦略を持ち、ハイブリット車などの先端技術を追求していることで、学生を魅了しているからだという。

という訳で、業界再編の目的は競争力を付けることにあるのでしょうが、より技術力を付け、先端技術を追求するビジョンを明確にした電気通信業界であってほしいと願うところです。

以下、世話人会からのお知らせです。

1.k-unetのホームページが9月から新装オープン

先月号で既にお知らせしましたが、長年kcomのプラットフォームから発信してきましたk-unetのホームページは、kcomがDionに統合されることとなり、これまでと同様のサービス(k-unetのホームページ上で「on key」と称しているユーザー認証機能など)が提供されないことから、第三者のレンタルサーバーを利用せざるを得なくなりました。現在、ホームページ作業班により、移転および改装作業が精力的に行われています。9月からの新たなホームページに、ご期待下さい。

2.会員の変動
過去1ヶ月間に、新入会員はありませんでしたが、1名の方が退会されましたので、k-unet 会員数は、現在 316名となっています。
以上