季節の風景:夏休みと朝顔

季節の風景:夏休みと朝顔

朝顔というと、遠い昔の夏休み、宿題で観察絵日記を つけた思い出を持つ人は多いと思う。鉢の中に土を入 れ、丁寧に一粒ずつ種を蒔く。毎日水遣りをし、芽が出 て蔓となり、やがて花開いた時の喜びは忘れがたい。 子供の頃 朝顔の成長を見つめながら感じていた想いは いまも意外に心の奥深くに そのまま残っているような。 朝顔を詠った次の詩にも、温かい観察の目を感じる。

垣がひくうて朝顔は、どこへすがろと さがしてる
西もひがしもみんなみて、さがしあぐねて かんがへる
それでもお日さまこひしうて、けふも一寸 またのびる
のびろ、朝顔、 まっすぐに、納屋のひさしが もう近い
            金子みすず 「朝顔のつる」

花言葉: 「愛着」 「平静」 「固い約束」