担当:稲垣 和則
マグニチュード9の東日本大震災と大津波、そして原発事故、1000年に一度と言われる大災害に見舞われた2011年(平成23年)は、忘れられない年として、一生、私たちの脳裏に焼きつくことになるでしょう。
ところで、今年の年号の2011年―平成23年ですが、単なる偶然であって、決して大震災を予告しているわけではないと思いますが、2011と23は少し奇異な数字です。 このことを、映画化もされました「博士の愛した数式」の著者・小川洋子さんのコラム(文藝春秋3月号)の一節を引用しながら紹介します。
2011と23は何れも素数という数字です。 素数とは1とその数以外に約数を持たない自然数で、2、3、5、7、11、13
・・・といった数で、タイルを長方形に敷き詰めようとしても、1列にしか並べられないような数です。 23が素数であることは直ぐ分かりますが、2011もまた素数です。 さらに、2011は、次のように、連続する3個の素数の和であるとともに、連続する11個の素数の和でもあるといった不思議な数です。
連続する3個の素数
■ 2011=661 + 673 + 677
連続する11個の素数
■ 2011=157 + 163 + 167 +
173 + 179 + 181 + 191 + 193 + 197 + 199 + 211
そして、この連続する素数の個数である3、11もまた素数であり、大震災の起きたのが3月11日でした。さらに今月、10年前の米同時テロで世界を震撼させたアルカイダの最高指導者ウサマ・ビンラディンが射殺されましたが、殺された日、5月2日(現地および日本時間)の5、2も、これまた素数です。
ここまでくると、単なる偶然というより何か因縁めいたものを感じざるを得ません。
来年(2012年―平成24年)は、ごくごく普通の平穏な年になることをひたすら祈るばかりです。
次号の担当予定は、楳本世話人です。
以 上