イスラムのタブーを破ったイスラム建築2題 |
正面の巨大アーチに堂々と描かれた見事な偶像(ウズベキスタン、17世紀建造) 〔写真上〕サマルカンドの中心レギスタン広場に聳える3つのメドレセ(神学校)。この国の宗教建築はどれも正面に巨大なアーチを有している。 〔写真中〕上記レギスタン広場、向かって右側のシェルドル・メドレセ(ライオンが描かれた神学校の意)の正面アーチ。人面の太陽を背にして ライオンが小鹿を追う図柄。ライオンを見たことがない絵画職人が、手近のトラをモデルに想像で描いたという。支配者が権力誇示の ため敢えてイスラムのタブーを犯したというが、絵自体は何となくユーモラスではある。 〔写真下〕ブハラのナディール・ディヴァンベギ・メドレセの正面アーチ。色鮮やかな2羽の鳳凰が白い鹿をつかんで太陽に向かって飛んでいる。 まさに優美である。この建物はもともとキャラバン・サライ(隊商宿)として建てられ始めたが、途中で神学校に変更したためこのような 図柄が残ったそうだ。 |