<今日はk-unetです>No.77 2008.3.15 (担当:北野志津子)

k-unet の皆様

 初登場の北野志津子です。k-unetのお料理サロンでお手伝いしているうちに柄にもなく世話人までお引き受けする事になってしまいました。今月、恥ずかしげもなくペンを取らせていただきますが、力不足の分はご容赦下さいませ。

☆ 先月の西洋暦の話題に続き今回は日本の暦(和暦)の紹介をさせていただきます。
○ 日本の暦の歴史
 日本独自の暦法(和暦)は「大化」のように、元号とそれに続く年によって年を表現していました。日本書紀によりますと、欽明天皇14年(553年)には中国から暦が伝来し、元嘉暦と呼ばれているようです。以降、唐から暦が相次いで輸入され、その後800年余も使われてきました。江戸時代になると日本でも独自に天文暦学が発展し、西洋天文学の研究、天体観測が盛んに行われました。このような中で、徳川幕府は貞享(じょうきょう)2年(1685年)始めて日本独自の暦「貞享暦」を作り、以後、改訂が続けられ、幕末の天保暦に至りました。
 このような和暦は太陰暦とも言われます。月の満ち欠け(周期29.5日)に基づき、1ヶ月が29日の「小の月」と30日の「大の月」を組み合わせ、1年を354日としておりました。しかしこれでは天体の動きに対して年間12日の誤差が生じ、祭・農作業・宗教行事などに支障をきたしますので、3年に一度くらい閏月を設けることとしました。これが閏年で、その年は13ヶ月になります。
 太陰暦は年末に翌年の暦を決めるため、年毎に大の月、小の月の順序が変り記憶するのが大変でした。商家などでは月末や年末にまとめて支払う掛け売りが普通でしたので、代金回収に役立てる為、版画で浮世絵の中に大の月の数字を折り込んだ、きれいな「大小暦」と呼ばれる絵が作られたそうです。これは後に錦絵に発展します。柱に掛けて使う簡単な「柱暦」なども作られました。現在、年末になると企業が得意先に「カレンダー」を配るのはその流れを汲んでいると思われます。
 掛け言葉なども作られました。ちなみに旧暦2008年(戌子年)の大小配列言葉を作ってみました。「昆布ダシだぞ味一番」などと言って覚えたのです。(澄音は大の月、濁音は小の月を示します)

1月2月3月4月5月6月 7月8月9月10月11月12月

○ 明治の改暦(天声人語から)
 政府は明治5年11月9日、次のような布告を出して改暦を行います。
「12月3日を以って太陽暦(グレゴリオ暦)を採用し、明治6年1月1日とする」と。
このような国中に大混乱をもたらす突然の改暦は、政府の財政難と関係があったのだそうです。つまり、猫の手も借りたい師走がこの年はたった2日になったので12月分の公務員給与 は棚上げ。更に、明治6年は閏月が6 月だったので(その前の月は普通の6月)、この月・閏月の俸給も無し。つまり2か月分の人件費を浮かせたのです。
何時の時代にも、政府に尽くし民を惑わせる能吏がいるもののようです。

☆ 家系図作りに打ち込んだ日々と完成の喜び

 車椅子押して遊びし奥多摩路 甥姪たちの眼やさしく

 これは重要な意味合いを持って集まった親族の一泊旅行の折に詠んだものです。
実は昨年遠方に住む、はとこから「母が亡くなりあちらこちらの親族から弔問していただいているが、どういう関係の方かさっぱり分からない、母方の家系図を作って欲しい」との依頼がありました。綿々と続く大層な家系というわけではありませんがこの辺で一度、一族の系譜というものを著すのも意味があると思われそれではやってみようという気持ちがフツフツと湧いてきたのです。
 そこで疎遠になりつつある従姉兄弟・はとこの方々(殆どが退職者)に恐る恐る協力要請をお願いしたところ反応は素早く「自分のルーツ探しをしたかったが手立てがなかった、協力するので家系図を書いてほしい」との温かな返事が多く俄然やる気になったのでした。
 その後送られてくる情報を元に私一人でコツコツと入力する日が続きましたが、まだ見ぬ はとこが思いがけない助っ人となりCADを使い、家紋まで入れた図を返送してくれるようになりました。初代から数えて約200年7代131名の名前が入力されたときはこんなにも大勢になるのかと驚き・感激したものです。今日では費用さえかければその道のプロが立派な額縁にいれたものを作ってくれると聞いておりますが、私共では皆の協力で比較的簡単に出来上がった事を喜んだものです。
 しかしこの作業これで完結ではありません。家系図・実家の歴史・先達の写真集・ふるさとの紹介等を載せた小冊子が出来上がり皆さんに喜んでもらいました。ご想像のとおりその後一族が集まり団欒の会を持ち、短歌を詠む機会が生まれたわけですが、詳しくは別の機会にご紹介させていただければ幸いです。

☆ k-unetからのお知らせとお願い

(1) 会員数:3月12日現在のk-unet 会員数は430名です。

(2) k-unetパソコン研修会のお知らせ
     日時:3月28日(金)13:30〜16:30
     場所:新宿区四谷地域センター11F集会室2(団体登録名:k-unet四谷支部)
         新宿区内藤町87 電話:03−3351−3314
         交通:地下鉄 新宿御苑駅より徒歩5分 (http://www2.odn.ne.jp/~hao65350/page002.html)
      テーマ:好きな音楽や拘りの写真を自分流で編集、構成し、マイCDを作る方法
          初心者を対象にした「何でもQ&A」

(3) サロンk-unet(お料理教室)と御苑での観桜会 開催のお知らせ
     日時:4月1日(火)10:30〜14:00
     場所:新宿区四谷地域センター11F 調理工作室
     会費:1500円
     準備の都合上お申し込みは3月25日頃までにお願いします。

(4) 平成20年度k-unet総会の開催予定について
   日時:4月18日(金)13:30〜16:30
   場所:新宿区大久保地域センター(団体登録名:k-unet新宿)3階会議室 A
   講演:国立情報学研究所名誉教授 小野欽司さん(元KDD研究所長)
      タイトルは、シルクロード歴史・文化・自然遺産のディジタルアーカイブ

次回<今日はk-unet です>4月号の執筆を佐藤敏雄世話人にバトンタッチします

以上

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