金波銀波の駿河湾へ出航
磯村 栄一
3月中旬、西伊豆の土肥港から清水か沼津へ向けてゆったりと出航の客船。冬季から3月上旬までの一帯は猛烈な西風が吹き荒れるのですが、春の海は嘘のように穏やかで金波、銀波が輝く夕刻でした。
昭和30年代初め、日韓を極超短波で結ぶ通信回線の可能性を探る伝播試験が行われました。当時、九州門司の風師山から東に向け送信された試験波を土肥の松原公園で受信していました。その頃は木っ端舟ばかりでした。
昭和31年夏、磯村は学生実習の名目で1ケ月近くを試験に参加しました。指導教官?は、前 k-unet 代表の石川さんでした。