季節の風景:東慶寺に咲く大毛蓼
「蓼食う虫も好き好き」という諺の蓼には、種類が沢山
あるが、
中でも一際背が高く、赤紫の美しい花を咲かせ
るのが、このオオケタデ。この花を見るために東慶寺を
訪れる人も多いと聞く。
同じタデ科の植物に、藍染の原
料となる“蓼藍”がある。こちらは草丈50〜70cmほど。
日本で栽培された蓼藍を用いて生産された、やさしい色
合いの藍は、海外では “ Japan Blue ”と呼ばれ珍重され
る。もしかすると、このたおやかなオオケタデも、どこかに
そのような奥ゆかしいDNAを秘めているのかも知れない。
(写真・文:大谷恭子さん)
花言葉: 「思いやり」 「雄弁」
子に低く傘さしかくる蓼の花 林 翔