季節の風景:ハクモクレン咲く

季節の風景:ハクモクレン咲く

白木蓮は満開より七、八部咲きが美しい。大空に向かって、真っ白な紙がひらひらと舞うように咲く姿を遠くから認めると、何かはっとするような感動を覚える。英名はマグノリア。蕾の先が必ず北を向くので、方向を指示する植物「コンパス・フラワー(Compass flower or Compass plant)」とも呼ばれる。アメリカでは、地球最古の花木として、1億年前から咲き誇っているというが、種類が少し違う。日本でよく見かけるのは、中国原産で江戸初期に渡来。茶席の生け花にも使われた。 ( 写真・文 大谷恭子)

花言葉: 「壮麗」「自然への愛」「忘却」 

白木蓮散るべく風にさからえる 中村汀女