季節の風景:荘厳な銀杏の輝き

晩秋を彩る落葉樹の中で、一際荘厳な趣のあるのは銀杏ではないだろうか。陽をいっぱいに浴びて黄金色に輝く立ち姿を仰ぐと、どこからともなく第九の第四楽章「歓喜の歌」が聴こえてくるような気がする。“我々はもっと心地よい、もっと歓気に満ち溢れる歌を歌おうではないか”と奏でているような。
銀杏は、別名公孫樹とも呼ばれる。由来は祖父が植樹しても、実がなるのは孫の代になるからだという。
( 写真と文: 大谷恭子)

銀杏落葉神々の息きらめきて  本多俊子